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歯科内装デザイン設計_2 設計の前にこれだけは知っておきたい歯科医院の寸法とレイアウトの基本

  • atsushi handa
  • 8月6日
  • 読了時間: 3分

歯科医院の内装デザイン設計・デザインに必要なモジュール寸法とイメージ

歯科医院の設計・デザインを行う際には、診療室・レントゲン室・機械室など、いくつかの基本的なモジュール寸法があります。物件を選ぶ段階でこれらをあらかじめイメージしておくことで、後の平面設計がスムーズに進みます。


基本の寸法モジュール

参考として押さえておきたい各寸法の一例を挙げます。

診療室:幅2,100mm × 奥行3,000mm + 450mm(診療什器)現在の医院や勤務先の医院の寸法(特に横幅)を確認し、「それより広くするのか、狭くても問題ないのか」を基準に考えると、スムーズに検討できます。また、ユニットの台数だけでなく、個室・2台並び・3台並びなど、配置パターンも考慮しておくとイメージしやすくなります。


現座使用している医院の寸法を知ることも重要
現座使用している医院の寸法を知ることも重要

レントゲン室:幅2,400mm × 奥行1,700mm(セファロ設置)※機器によって異なります。前面の通路が狭い場合は引き戸にするとよいでしょう。  

消毒室の作業什器:奥行き:550mm~600mm高さ:850mm以上(800mm以上は必要)

患者さん用通路幅:最小:800mm可能なら:1,200mm程度(ゆったりとした印象に)※現在の医院や自宅の通路幅を確認しておくと、図面を見た際にイメージしやすくなります。

内装壁の厚さ:100mm~130mm(引戸戸袋仕様)


診療室の動線分離を考えた必要寸法

上記のモジュール寸法を踏まえ、動線分離を考慮した診療室を設計する場合の目安寸法は以下のとおりです。100mm(壁)+ 800mm(通路)+ 130mm(壁)+ 3,000mm(診療室)+ 450mm(什器)+ 130mm(壁)+ 800mm(通路)+ 600mm(消毒室)+ 100mm(壁) = 6,110mmつまり、室内の幅が6,100mm確保できれば、スムーズな動線分離が可能です。※最小で5,700mm程度までなら仕様次第で調整可能です。


どのようなユニット配置を希望するか明確にしておく
どのようなユニット配置を希望するか明確にしておく

天井高の目安

ご自宅や現医院の天井高を確認しておくと参考になります。スケルトン天井の場合は、空調を吊り下げるため、見えているスラブから最低でも約450mm下がることを想定しておきましょう。

最終排水より10m以内であれば、床上げは20cm程度で可能
最終排水より10m以内であれば、床上げは20cm程度で可能

カウンターの高さ

レセプト用のモニターを隠したい場合は、作業天板から有効で400mmの高さを確保しましょう。

導入の機器を確認しておきましょう
導入の機器を確認しておきましょう

内見時に確認すべきポイント

設計前の物件内見では、以下の点を必ずチェックしましょう。

  • 電気容量

  • 給水・排水管の位置

  • 医療機器の設置スペース(決まっている場合は設計者に伝える)

※特に自動洗浄機はサイズや電気容量・温水処理が必要です。クラスBのオートクレーブも電気容量が大きいものが多いため、事前に検討が必要です。


近年はもう少し容量を増やしておくほうが良いです
近年はもう少し容量を増やしておくほうが良いです
オフィス仕様のテナントだと排水がない(径が小さい)場合も多いです!
オフィス仕様のテナントだと排水がない(径が小さい)場合も多いです!

設計時に考慮すべき細かな要素

設計デザインでは、大まかなレイアウトだけでなく、細部まで確認しておくことが重要です。以下の点を事前にイメージしておくと、打ち合わせがスムーズになります。


  • 引戸は自動で閉まるのか?

  • コンセントの位置・高さは適切か?

  • 照明のスイッチ位置は使いやすいか?

  • レセプトを打ち込む場所の配置は?

  • 手洗いはフットスイッチか自動水栓か?

  • ゴミ箱は何箇所、何種類用意するか?

  • カルテファイルは縦置きか横置きか?


など、整理しておくと設計の打ち合わせもスムーズとなります


今日も「開業日和」で

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